ワルター、航空宇宙加工ソリューション開発へ
- 投稿日時
- 2021/07/19 09:00
- 更新日時
- 2024/08/19 13:19
ワルターは、航空宇宙産業向けの加工ソリューションを開発する新たなプロジェクトを開始した。ランディングギアに代表される安全を担保する部品に焦点を当てる。
ランディングギア部品を例に挙げたのは、離陸・降着に極めて大きな力が作用するうえ、製造に「金属切削加工アプリケーションのほぼすべての手法が用いられる」ため。素材からの金属除去量は約80%、ニアネットシェイプ素材でも約60%に達することから、工作機械、切削工具の両面で信頼性の高い提案が求められている。
取り組みの一つとして、最新の複合加工機(WFL社製)を使用したランディングギアシリンダーの全加工工程を開発。溝入れから横引き旋削、内径旋削、ポケット、中仕上げ、ランピング、深穴、チェーンドリング加工まで、最適な工具を選定したうえで、「まったく新しい加工手順を開発した」という。わずか2回のクランプ段取り替えで加工が完了できるというもので、「高い切削条件、最高の表面品質、最高の精度を達成しながら、非加工時間を大きく短縮した」としている。
(2021年7月10日号掲載)