日本能率協会、GOOD FACTORY賞
- 投稿日時
- 2023/01/18 09:00
- 更新日時
- 2024/08/19 13:17
ダイキン、リコー等5社が受賞
(一社)日本能率協会(JMA・中村正己会長)は、日本およびアジア地域に進出している製造業の生産性や品質の向上、改善活動に成果をあげた工場を表彰する「GOOD FACTORY賞」の受賞企業5社(花王、ダイキン、東芝、トヨタ、リコー)を発表した。
ITの適用や品質保証、工程改善、物流革新、自動化など工場や事業所のものづくりプロセスが総合的に改善・強化されている事例を表彰する「ものづくりプロセス革新賞」に選ばれたのはダイキン・コンプレッサー・インダストリー(DCI)。ダイキングループ最大級のエアコンの圧縮機供給工場として、スイング圧縮機・スクロール圧縮機などを生産しており、 ASEAN・インド地域における基幹工場でもある。
変化するビジネス環境のなか、同社は工場の体質強化・競争力向上を行うためプロセス改革活動を推進。その活動の中心に位置づけられるのがIT化であり、その対象範囲は生産部門から間接部門まで幅広く行われている。
同社ではナショナルスタッフを中心に選任チームを立ち上げ、製造から間接までの業務効率化、設備メンテナンス、工場の安全管理および離職率低減など、同社工場の多岐に渡る対象プロセスで効果を上げていることが評価された。
総合的に工場運営のレベルが高く、全体にバランスのとれた工場運営の良さ、といった事例を表彰する「ファクトリーマネジメント賞」を受賞したのは、豊前東芝エレクトロニクス。
同社は豊前地区と直方地区の二つの生産拠点を持ち、工場管理活動の重要な特徴として、長きに渡り現場中心に全員参加で改善活動を推進するとともに、装置の内製化も進めている。また、タイ工場のマザー工場としての役割も担っている。
生産能力増強と生産性向上を実現できる体質の強化と人材育成を課題に掲げ「ONE BUZEN」という活動ビジョンを制定。「人と地球の明日に向けて モノづくり力世界ナンバーワンになる」ことを目指した戦略マップに基づいて施策を展開している。
従業員の「気づきの力」を向上する能力開発、技能伝承を効果的に進める継承教育、高経年設備の維持と活用などの活動が評価されての受賞となった。
「GOOD FACTORY賞」は、中国・アジア地域並びに日本国内工場の生産性向上、品質向上など体質革新活動に取り組まれている事例に着目。そのプロセスや成功要因、現場の知恵、働く方々の意識改革、社会的貢献などの内容を日本製造業の範として顕彰するもの。今回が第11回となる。
(2023年1月10日号掲載)