機械構造の最適化で切削能力高める
DMG森精機は9月中旬、高い精度と40番マシニングセンタ(MC)と同等のミーリング能力を備えた第5世代のターニングセンタ「NLX 2500 | 700 2nd Generation」を発売した。EV、医療、半導体、産業機器など幅広い市場で需要を見込む。
設計段階からFEM解析やデジタルツイン技術によるシミュレーションを用いて性能予測と熱解析を行い、機械構造を最適化。長時間加工でも安定した精度を実現する。またX/Y/Z軸のすべり案内は、摺動面幅を従来機比10%拡大したことにより、振動減衰性と動剛性を向上させた。
内製主軸「turnMASTER」を搭載し、従来機と比べて切削能力を1.25倍アップ。左主軸は10・12インチ、オプションとなる右主軸は6・8・10インチチャックを選択可能で左右両面を連続で加工できる。
刃物台はBMT(ビルトインモータ・タレット)の搭載により、ミーリング能力は40番MCと同等の1.4倍まで向上した。従来MCとターニングセンタの2台で加工していたギヤ加工や、専用機で加工していたギヤ加工の工程集約ができる。
操作盤にはタッチパネル式の「ERGOline X with CELOS X」を搭載し操作性をアップ、チャックの把握力を操作盤から簡単に指令できる「NC―CLAMP」も標準搭載する。
11月5~10日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2024」にて実機を展示する。
(日本物流新聞10月10日号掲載)