実績ある傾斜ヘッド採用
牧野フライス製作所は3月17日、航空機市場向けの5軸制御マシニングセンタ「MAG4(Bver.)」の販売を始めた。高速、高出力主軸、俊敏な送り軸、長時間の自動運転に必要な仕様を兼ね備え、航空機主翼のアルミ製大型リブや胴体フレームなどへ高い生産性を実現する。高速鉄道車両などアルミ製大型部品の加工にも向く。
主軸はコンパクトながら130kWの出力をもち、最高回転数は毎分3万3000回転(HSK-F80)。MAGシリーズで長年の実績をもつ傾斜、旋回軸を主軸に採用した。A軸は90度を超えて傾斜し、「5面加工に対応でき、ワークの上面、下面を段取り替えを行うことなく加工が可能。またC軸は無限回転でき連続加工が可能」と言う。
自動パレット交換装置(パレット2枚)および水平段取り装置を標準装備。MAGシリーズで約50セットの納入実績がある専用のFMS(フレキシブル生産システム)への接続も可能にしたことで、大型ワークの多品種連続加工ができる。パレットサイズ3500×2000?_、軸移動量はX4000・Y2200・Z800?_。国内定価は税別2億9800万円、年間販売20台を計画する。
(2023年4月10日号掲載)