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オーエスジー株主総会、タングステン高騰懸念もAI・エネルギーは受注活況

投稿日時
2026/03/17 09:00
更新日時
2026/03/17 09:00

オーエスジー(株)

大沢伸朗社長(左)と石川則男会長

オーエスジーは2月中旬、第113回定時株主総会を豊橋市内のホテルで開催。石川則男会長と大沢伸朗社長が、株主とマスコミに向け業況を説明した。

2025年11月期の売上高は1606億円1900万円(前期比3.3%増)、営業利益は203億3000万円(前期比7.7%増)で、「Aブランド」の新製品の世界展開が増収増益に寄与した。国内では航空機および医療産業向けを中心に工具需要が堅調に推移。第4四半期では海外向け輸出が増加し、工場の稼働率が改善したため売上高、営業利益ともに増加。米国では関税問題による需要減が懸念されたが、主要顧客の受注が底堅く推移。欧州ではドイツの自動車産業の低迷を背景に、ドイツおよび周辺国の需要環境は停滞していたが、第4四半期に底打ちし、回復傾向が見られた。アジアでは中国の製造業向け工具需要が堅調を維持した。

石川会長は「政府が後押しする電力などインフラ、宇宙・航空分野やサプライチェーン強靭化に向けた取組みは重要な成長機会となる」と期待を語った。

同社を取り巻く環境について大沢社長は「中国のタングステン輸出規制は、超硬工具を手がける切削工具メーカーにとって深刻なリスク。需給のバランスが崩れ価格が高騰しており、収益への影響を最小限に抑える舵取りが求められる。一方、足元の市況では26年は設備投資が進む予想。AI普及に伴う半導体製造装置への需要拡大、EV偏重からの揺り戻しによる内燃機関やHV関連の設備投資、国内では航空宇宙・防衛・造船などの戦略分野の旺盛な需要が期待できる」と話した。

事業の展望について「中計による自動車産業以外への取組みの成果が出ており、今後も航空機や防衛、半導体、医療など成長産業に注力し、ポートフォリオ転換を進めていく。データセンターの冷却システム部品の加工需要急増により、自動盤による小径ドリルやタップの精密加工工具が動いている。加えて電力需要の増加で、世界中でパワープラント等の新設も急ピッチで進んでおり、国内重工メーカーやインド国営企業からの受注が活況。少し先の話だがポテンシャルの高いヒューマノイドロボットも金属の塊であり、部品加工の大きなチャンス」と意気込みを示した。



(日本物流新聞2026年3月10日号掲載)