1台で様々な設備機の自動化も
ヤマザキマザックは6月1日、協働ロボットを用いた自動化セル「Ez LOADER10(イージーローダー10)」を発売した。接続対象機種は同社製の中小型複合加工機・CNC旋盤・立形マシニングセンタなどで、協働ロボットとビジョンセンサ、専用ソフトウェア内蔵のタブレット端末で構成される。工作機械との接続はケーブルをつなぐだけで完了し、位置補正もビジョンセンサを用いて自動で行うことでセットアップを簡易化。立ち上げ所要時間を15分以内に抑えた。
動作設定は専用のテンプレート(ワーク台)に加工物をセットし、ワーク高さなどの情報をタブレット端末に入力するだけ。ビジョンセンサが加工物の位置を認識して工作機械へ自動搬送するため、ティーチングが不要で生産開始までのリードタイム短縮に寄与する。加えて動作設定のカスタマイズが可能な「ダイレクトティーチ機能」も搭載。ロボットアームを手動で動かすことで任意の動作経路を記憶させ、専用ソフトウェア上で作業内容を簡単に追加・変更できる。例えばワークに付着した水・切屑の除去動作の設定や周辺機器との連携など、独自の自動化システムを専門知識なしで構築することも可能だ。
Ez LOADER10について同社は「複数種の工作機械が稼働する工場でも、1台の導入で様々な設備機の自動化に対応できる。接続機種を時間・日単位で頻繁に切り替える運用も可能」とする。販売価格は税別820万円からで、年間100台の販売を目指す。
(2021年6月10日号掲載)