京セラドキュメント、PETフィルムを複合機部品にアップサイクル
- 投稿日時
- 2024/10/31 18:00
- 更新日時
- 2024/10/31 18:00
技術確立「業界初」
京セラドキュメントソリューションズは、京セラが製造する積層セラミックチップコンデンサ(MLCC)の生産工程で使うPETフィルムを、複合機やプリンターの部品へアップサイクルする技術を確立した。同様の技術は「業界初」といい、環境負荷を大きく減らせる。同社はこの動きを加速させ、複合機やプリンターにおける再生材の使用率を1製品あたり50%まで高めることを目指す。
MLCCの生産に使うPETフィルムにはこれまで、焼却してその際に発生する熱を回収するサーマルリサイクルに依存した処理方法しかないという課題があった。これに伴う環境負荷として年間5500㌧のCO2が排出される。廃棄予定のPETフィルムをリサイクルPET材料にし、複合機やプリンターの成型部品に転用することでこの環境負荷を低減できる。
今回PETフィルムが転用される部品はトナーを充填するケース(トナーコンテナ)など。今後は再生材を使用したトナーコンテナへの置き換えを目指す。またトナーコンテナ以外に内部部品や外装部品への展開を視野に入れる。
(日本物流新聞2024年10月25日号掲載)