サイクルタイム30%カット
中村留精密工業は5月16日に複合精密CNC旋盤「NT3Y-100V」を発売する。Y軸が標準の上下3タレットと対向型の2スピンドルを搭載。昨年7月に発売したスピードに特化したVシリーズの第2弾で、加工中のアイドルタイムを短縮する機能の搭載により、ブロック形状のサンプルワークで加工サイクルタイムを従来機比30%短縮する。
NT3Y-100Vは同社が3タレット機のフラッグシップモデルに位置付ける機械だ。加工条件を変えずにアイドルタイムを削減する機能「クロノカット」を標準搭載し、精度に影響を及ぼすことなくサイクルタイムを短縮する。L・R同時加工や上下同時加工も可能。最大で72ステーションへ工具の取り付けが可能で、ワークの切替時にも工具段取りを変える必要がなく段取り時間の短縮も図れる。
中村匠吾社長は「近年は複合旋盤で素材から完成品までを1台にまとめる要望が非常に多く、精度の高いワークを自動で流し生産量も確保したいお客様も多い。NT3Y-100Vのサイクルタイム短縮と段取り時間短縮という明快な価値を届けたいという思いで開発した」とする。価格は標準で税抜4240万円。
(2024年3月25日号掲載)