造船サプライチェーン全国1.8万社、3.3兆円規模か
- 投稿日時
- 2026/03/31 13:23
- 更新日時
- 2026/03/31 13:25
TDBが調査、市場規模は6兆円超
国内造船サプライチェーン(SC)の実態が、帝国データバンク調査で明らかになった。SC構成企業は全国1万8766社、年間取引総額は最大3兆3335億円に達する。造船主要12社の単純売上高(約3兆円)を合算した市場規模は6兆円超だ。
特筆すべきはその階層構造。ティア1は5816社で、取引額は全体の9割に及ぶ3兆137億円。対してティア2は1万1400社(同3051億円)、ティア3以降は1550社(146億円)に留まる。裾野が広い自動車産業と違い上位層が分厚い構造だ。
業種別は製造業が8094社(1兆8338億円)と最多。中でも製罐板金業が多い。
業界は船舶需要と円安で総じて収益性が良化しているが、構造的な課題も。ティア1では高齢化による技能承継の停滞や協力会社の廃業が深刻化。人的・設備的な余力不足から、受注は堅調でも売上計上が進まない状況にある。ティア2以下も原材料や労務費の高騰に対する価格転嫁の遅れが収益を圧迫する。
造船業は設備更新が大掛かりで景気の波も激しく、特に中小サプライヤーが投資に踏み込みにくい。高市政権の官民1兆円投資でこれを克服できるかが「建造量倍」という目標の達成を左右しそうだ。
(日本物流新聞2026年3月25日号掲載)