パナソニックコネクト、未来技術遺産の企画展
- 投稿日時
- 2023/01/20 09:00
- 更新日時
- 2024/08/19 13:18
革新もたらした14製品
パナソニックグループは、パナソニックミュージアム(新田淳館長)のものづくりイズム館にて昨年12月17日から本年4月15日まで、企画展「未来技術遺産」?次代に継がれる技術魂?を開催している。
「未来技術遺産」は国立科学博物館が実施する重要科学資料の登録制度。科学技術の発達史上重要な成果や、次世代に継承していく上で重要な意義を持ち、社会や経済などに顕著な影響を与えたものが選定される。
企画展では、これまでに選定されたパナソニックグループ製品14点を展示し、当時の技術的価値や開発に携わった声を紹介。技術開発力とモノづくりの意義を伝える場とした。
令和4年度に選定されたパナソニックグループの製品は3点で、うち2つはパナソニックコネクトの溶接機。「YD-350HF」(1985年)は、世界初のトランジスタインバータ制御方式を採用したCO2/MAG溶接機。「トランジスタインバータ制御方式により、細かい出力制御が可能になった。溶接した表面が滑らかになり、CO2溶接の課題である大粒のスパッタの大幅低減を実現した。高品質な接合が求められる自動車メーカーにおける品質アップに寄与した」(プロセスオートメーション事業部技術連携・アライアンス推進総括 ?M本康司氏)。「YC-300BM1」(2000年)は最初期のフルデジタル設定・制御方式の溶接機。「それまで主流だったアナログ方式の勘と経験に頼る世界から、フルデジタルにすることで溶接施工条件を正確に再現できるようになり、溶接品質の安定化を実現した。アナログを一切排除し、モノづくりの流れを変えた製品」(?M本氏)と当時の技術の殻を破った製品について語った。
フルデジタル直流TIG溶接機YC-300BM1
(2023年1月10日号掲載)