積層容量1.5倍に、量産加工にも
DMG森精機は9月3日、従来機に比べ積載容量を拡大し、高精度な積層を実現したSLM方式のレーザー金属積層造形機「LASERTEC 30 SLM 3rd Generation」を販売開始した。航空機や宇宙、医療、EV、金型などでの市場の需要を見込む。価格は1億3130万円(税抜き)。
同社の工作機械の設計ノウハウを反映し、基本構造には金属積層造形機としては初めて、熱対称構造の鋳鉄製フレームを使用し、高剛性を実現。Z軸にはマグネスケール社製スケールを搭載、位置決め精度を向上した。また、80ミクロンのレーザースポット径と積層エリア全体に対応する高精度光学モジュールを採用し、従来機より1.5倍拡大した325×325×400立方㍍の積載容量を備える。最大1000㍗のパワフルな出力のレーザー発振器を最大4台まで搭載可能で、より高速な積層造形も可能にする。「試作品の製造だけでなく、量産加工にも活用いただきたい」(同社)
安全かつ迅速な材料交換を実現するパウダーモジュール「rePLUG」や機械の操作を容易にするガイド付きワークフローを備えた「CELOS X with easyAM」により安全性や操作性、メンテナンス性も兼ね備えた。
9月10~14日にドイツで開かれた「AMB2024」で実機を展示したほか、11月5~10日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2024」でも実機を置く。
(2024年9月25日号掲載)