牧野フライス製作所は9月にマシニングセンタ(MC)2機種の販売を相次いで始めた。630ミリ角パレット・50番主軸を備えた5軸制御横形MC「a630iT」は難削材や複雑形状のワークの高能率に加工に向く。トラニオンテーブル(A軸傾斜範囲はマイナス195度~プラス45度の240度)を搭載し、最大1000キログラムのワークに対応する。標準で最新制御装置Professional7と136本の工具マガジン、2段式チップコンベヤを装備し、自動化に対応する。最大ワーク径1000×800ミリ。
立形MC「V800」は中・大物の金型加工やミクロンレベルの精度と優れた表面仕上げを要求される精密部品の加工に向く。Y軸ストローク1000ミリと従来機に比べ大幅に拡大したことで「近年、大型化が進む自動車部品などの金型を高能率に加工する」と言う。最大主軸速度の毎分2万回転(HSK-A63)はオプションで6万回転に。最大ワークは1500×1200×550ミリ。3方向からアプローチできワークや主軸などへの接近性や作業性がよい。

a630iTのトラニオンテーブル
(日本物流新聞2025年10月10日号掲載)