シチズンマシナリーは10月7日、CNC自動旋盤ベストセラー機L20の最上位機種Cincom「L20XIIB5」と協働ロボットを組み合わせた自動化システムを発表した。加工後には機内アンローダーからロボットでワークをハンドリングし、簡易洗浄、エアーブローの後、カート上に搭載したカメラの画像認識による外観検査も行える。機械本体のオプション機能としてはATCに加え、段取り時間を削減する「チャック力自動調整機能」「チャック力表示機能」などを用意した。これらにより「高機能・複雑加工が可能な機械本体から排出される複雑形状のワークの品質管理に対応する」と言う。標準価格2760万円(税別)で11月に発売する。
搭載機累計出荷4500台を9月に達成したLFV(低周波振動切削)技術については、同社はこれまでCincom機(転がりガイド)に採用してきたが、主軸台固定形のMiyano機(すべりスライド)「BNA42SY」にも搭載する。タレット刃物台にLFVを搭載したことで「インコネルや難削ステンレスなどの加工機に剛性が求められるような被削材においても切りくずの課題が解決できる」と言う。1145万円で12月に発売する。
これらは来月のJIMTOF2022に出展する。同日、軽井沢本社で会見した中島圭一社長は「相反すると思われた『個』の『量産』に挑む。JIMTOFでは自動化機能などを加えたトータルソリューションを体感していただきたい」とし、長期目標として売上高1000億円(2021年度実績は810億円)を目指す。
(2022年10月25日号掲載)