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オリオン機械、小型水素発生装置

オリオン機械(株)

水素利活用を促進

 オリオン機械は8月より小型水素発生装置「PGH05A-G1/G2」の販売を始める。同社はこれまでにも水素ステーション用の冷却機器「プレクールチラー」「プレクール熱交換器」を手掛けており、国内では46%のシェアを持つ。この度の発表によって、インフラ向け装置の販売だけでなく水素利活用を促進していきたい考えだ。
 79日に開いた報道陣向けの説明会で同社・専務取締役の片桐智美氏は「現在普及している水素は20MhPaほどの高圧水素。保管や再充填の難しさがあった。本製品は毎分0.5?g(毎時30?g)の水素が得られる。少量の水素を外部から調達している分析装置や燃料電池研究で使用できるのではないかと考えている」と話す。
 併せて、Go-Tech事業(成長型中小企業研究開発支援事業、旧サポイン事業)に「省エネルギー型水素共有発電システムの開発」が採択されたことも発表。水素の利活用を促進するため、(1)(毎時5000?gの)水素発生装置、水素貯留設備(水素吸蔵合金)のワンパッケージ化(2)単位消費電力当たりの水素発生量を現行品より20%以上増加(3)水素発生/貯蔵と水素利用(燃料電池発電)の時間差を埋める(4)汎用的なコストの実現に取り組む。20266月には同社・須坂インター工場(長野県須坂市)へ同システムの試験導入を予定する。
 「現在、同様のシステムを組もうと思うと8000万円から1億円ほどかかる。我々は中小企業でも水素を利活用できるシステムをパッケージ化し、低コスト化していきたい」(片桐氏)

2024725日号掲載)