長谷川工業は12月6日、直近の事業報告と今後の事業展開を発表する「Hasegawa FES 2022」を5年ぶりにリアルで開催した。新事業などについても説明した。
長谷川泰正社長は「近年は脚立やはしご以外にも、パーソナルモビリティを扱うPMD事業やレースゲーム用のコックピットの開発・販売を行うドラポジ事業、メーカー向けARサービスなど、扱う事業が多岐にわたってきている。今回のテーマにあるとおりBe United、本質的には変わらずに長谷川工業は一丸となって進んでいることをお伝えしたい」と述べた。
事業報告では、コロナの影響で2020年に売上高が一時下がりはしたものの、21年、22年と順調に伸ばし、19年頃の水準まで回復していることが示された。円安や原材料高の影響下の中、売上を伸ばした理由として、「20年に進めたデジタルを活用した営業発信力の強化やコロナ禍に出した新製品が寄与した」と長谷川社長は述べた。
今後の展開について、売上高の海外比率を今後5年間で現在の10%から20%に伸長させるとともに、技術継承などの観点から国内への生産回帰の促進や、組織の国際化に向け人材ダイバーシティの確保を進めていると伝えられた。
他にも、10分に1台売れる脚立として話題になった「脚軽」が10周年を迎えたことを記念し、11月に発売開始した伸縮部分もブラックの記念モデルの販売が好調であることや、ブラックレーベルシリーズを23年に拡充予定であること、はしご最上部のステップをなくすことで屋根などに移る際の転落事故を防止する「ラクノリ」を来春発売することも明かした。
(2022年12月25日号)