長尺対応の複合旋盤と機内搬送装置
中村留精密工業はこのほど新製品を相次ぎ発売した。CNC複合旋盤「SC-200?UL」は、コンパクトなサイズながら従来の8インチクラスの機械以上に広い加工エリアを持つという、SC-200?Uの特長を継承した8インチシングルタレット機。SC-200?ULではさらにロングヘッドを採用し、芯間を伸ばすことで長尺ワークに対応できるようにした。
R側主軸の「又兵衛」を搭載できるため、背面加工により素材から完成品までを1台で加工できる。角スライドを採用した剛性の高いスラントベッドは重切削や高精度加工にも対応し、加工精度や経時変化への要求にも応える。最大加工径はφ390で、ツール旋回径はφ620。標準価格は税抜2350万円。
一方、同じく新製品の「コンパクトローダ?servo」は、機内で素材供給と完成品の取り出しを行う搬送装置。標準機と機械高さが変わらないという従来のコンパクトローダ?の特長を踏襲しつつ、全軸をサーボモータ駆動とすることで繰り返し位置決め精度をガントリーローダーと同等まで高めた。ティーチングポイントを細かく設定可能で、段取り性能が向上する。搬送速度も従来より高めた。
コンパクトローダ?servoの対応機種はATC型複合加工機「MX-100」。標準価格は税抜427万円。
コンパクトローダ?servoを搭載したMX-100
(2023年9月30日号掲載)