シャーリングとプレスブレーキの専門メーカーである相澤鐵工所は、7月に開催されたMF-TOKYO2025に出展したシャーリングマシン「ADV―612」(=写真)をこのほど販売開始した。
国内販売シェア首位のシャーリングマシン「ASTシリーズ」をアップデートした製品で、従来は板押さえの押さえ部それぞれに油圧シリンダーを搭載していたが、本製品では一体梁の板押さえビーム方式を採用。構造をコンパクトにすることで刃先と板押さえパッド先端を約5㍉まで近づけた。これにより、従来よりもワークにたわみやねじれが発生しにくく、少ない残材でも無駄なく加工でき、「歩留まり向上に役立つ」という。
切った材料が手前に出てくる仕様で、回り込む必要がなく、作業負担が軽減され安全性も確保できる。また、オプションのリターンシュートの動作パターンには、従来からの「ノーマル」「サポート」「サポート傾斜なし」「リターン」「手前取り機能」に加えて、「水平加工」を追加。水平に設置したシューターで部品を受けるモードで、「小切りをする際シューターに部品を溜められ省力化に役立つ」(同社担当者)という。
(日本物流新聞2025年12月25日号掲載)