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パナソニック、5MをAIで自律制御

進化する工場、実装ラインから

 パナソニック(スマートファクトリーソリューションズ)は、顧客の要望と供給の変化に即応可能な自律的に進化し続ける工場「Autonomous Factory」の提案を強化する。
 生産の過程で品質に影響を与える要素である「5M」(HumanMachineMaterialMethodMeasurement)を、AIで自律的に制御し進化させるというもの。第一弾として、5Mの変化に追従し生産を安定させる実装ラインシステム「APC-5M」を216日に市場投入した。多目的AMR(自律走行搬送ロボット)の実証も進めており、実装フロアの様々な移動作業を自動化する提案も23年度以降に開始する予定だ。
 APC-5Mは経験則に基づいた分析で要因を特定し、自律的に解決する自動復旧機能を搭載していることから「使えば使うほど工場のなかで進化する」という。常態監視を通じて、是正が必要なユニットと時期を判断。稼働への影響がないタイミングで、設備メンテナンス機能を実行する。
 関連製品として、高精度領域±15ミクロンに対応するモジュラーマウンター「NPM-GM」、実装部品を自動供給する「Auto Setting Feeder」などを投入する予定。22年度下期以降に、材料管理から供給指示、生産計画まで最適化する知能化システムも実用化する。
 パナソニックは、現場の改善を自律化させる取り組みと、サプライチェーン全体の見える化・最適化によって改善サイクルを持続的にまわすためのソフトウェアを組み合わせることで、全体が自律的に改善し続ける仕組みを提案する考え。担当するプロセスオートメーション事業部は、30年に4千億円(20年比の約2倍)の売上達成を見込んでいる。

2022225日号掲載)