デジタルサービスの機能拡充も
ヤマザキマザックは12月3日から3日間、美濃加茂製作所で自社展を開催。φ254までの中径丸・角パイプと各種形鋼を高速切断できる3次元ファイバーレーザー加工機「FT-250」を初披露した。材料を動かすのではなくU軸を持つヘッド自ら左右に動く構造で、材料移動に伴う振動や位置ズレがないため高速かつ加工精度が高い。U軸とX軸を同時に動かせるようになり、2019年に発売した小径パイプ向けレーザー加工機「FT-150」より高速で加工ができるようになった。自動倉庫やデータセンターのラックで中径パイプの加工需要が増えているという。

3次元ファイバーレーザー加工機「FT-250」
同ソフトは国内で先駆けて発売したが24年に欧州、25年には米国、中国、東南アジア、インドでも販売を始めた。元は2軸旋盤が対象だったが立形MCや複合加工機、5軸機、横形MCにも対応している。従来は機械で作成していた計測プログラムをPCで作る機能も追加した。26年2月には「教育サポート」機能も拡充予定という。PCにNC画面を再現し実機同様の操作トレーニングができる機能で、稼働を止めずにトレーニングが可能になる。
AM(付加製造)の技術も展示された。同社はAM機能を複合加工機や5軸加工機に搭載しているが、近年は部品の補修やコーティングなどに使われているという。ワイヤーアーク式のAMで従来は溶接で行っていた破砕機の刃の補修を代替したり、産業用ロールのメッキ処理をレーザー式AMによるコーティングに置き換えるなどの活用方法が紹介された。メッキ処理をAMに置き換えることで環境負荷を減らし、材料費を安く抑えることが可能になるとする。
