コロナ対策ロボット実装事業に採択
THK(寺町彰博社長)のプラットフォームロボット「自律移動型サイネージロボット」が、神奈川県が実施する「令和3年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」において、「フロア案内ロボット」として採択された。
同事業に選ばれたTHKの「自律移動型サイネージロボット」は、NTTデータ経営研究所の支援のもと沖縄徳洲会湘南鎌倉総合病院内にて実証実験を行い、検証ののち施設での実装・運用を目指す。
「自律移動型サイネージロボット」は、自律型の走行台車と、情報デバイスとして最近露出が高まっているデジタルサイネージ(電子看板)を組み合わせた自律搬送ロボット。走行台車は狭所でも全方向移動、360度旋回が可能で、サイネージはマルチメディアコンテンツの視聴や検温モニターなど、多彩な用途に活用できる。
「遠隔オペレータによる双方向コミュニケーションや遠隔操作にも対応しており、病院内での利用用途としては、例えば目的の診療科が分かっていてもそこまでのルートが分からず立ち往生している来院者に対し、遠隔オペレータと自律移動を駆使して目的の場所まで案内することが可能。サイネージ部分は遠隔オペレータが利用者の背丈に合せて上下に高さ調整ができ、利用者とより対面に近いコミュニケーションを図ることもできる」(同社)
同社は機械要素部品のトップメーカーとして培ってきた技術と実績をもとに、ロボット開発を進めている。今後はこうしたコア技術の活用によって人手不足や感染症拡大といった社会的課題の解決支援を目指す。
(2021年9月25日号掲載)