超多層膜採用、高速加工にも
住友電気工業(兵庫県伊丹市昆陽北1-1-1、TEL.072-772-4531)は、焼入鋼加工用CBN新材種「コーテッドスミボロンBNC2115/BNC2125」を発売した。BNC2115(168型番)は、独自のPVD多層成膜技術を応用して、高硬度なTiAlSiN系超多層膜と耐熱性に優れるTiCN膜を複合させた。前切れ刃境界部の摩耗を抑制し、仕上げ面粗度を改善する。耐摩耗性と耐欠損性のバランスに優れる新開発のCBN焼結体を適用することで、焼入鋼の高速・高精度加工を可能にした。
BNC2125(192型番)は、高純度結合材を適用した強靭CBN焼結体を用いることで、高能率加工で問題となる突発的な欠損を抑える。高硬度、高強度なTiAlBN系超多層膜を搭載。高速加工での耐摩耗性と安定性も向上した。汎用性が高いことから、焼入加工の第一推奨材種に位置付けている。
(2021年7月25日号掲載)