エネ用高圧鋼管などの加工に
DMG森精機は6月17日、エネルギー産業用高圧鋼管の加工に最適な大型精密ターニングセンタ「NLX 6000-1000」(心間1000?_)に新しく旋削のみの仕様を開発し、販売を始めたと発表した。ミーリング加工を必要としない重切削加工に関する顧客からの要望に応えたかたち。
このターニングセンタは好評のSL-600シリーズの後継機で、2019年にミーリング仕様とY軸仕様を発売して以来、建設機械や原油掘削、航空機エンジン、半導体関連などの大型部品の加工に向く。今回、エネルギー産業用高圧鋼管などミーリング加工を必要としないワークの重切削加工に対応した。定価は税別で4120万円。
従来機(SL-600シリーズ)から買い替えやすく、同社は「現有の資産を有効活用いただける。たとえば機械設置面から主軸中心までの高さを同じ設計にしているため、ご使用のパイプ材供給装置を兼用できる。さらにSL-600シリーズの旋削用工具ホルダをそのままご使用いただくことが可能」と言う。
部品調達から商品出荷までの工程において同社は今年、全世界の生産拠点でCO2排出量実質ゼロを実現。NLX 6000?1000にもカーボンニュートラルな体制で生産された商品を表す「GREEN MACHINE」マークが付いている。待機時の消費電力の削減や加工性能の向上による加工時間の短縮など、エネルギー消費量を削減する。
2021年6月25日号掲載