多品種生産の自動化支援
DMG森精機は7月21日、モジュール式の大容量工具マガジン「CTS(Central Tool Storage)」を開発したと発表した。搬送ロボットが各工作機械の工具マガジンへ工具の搬入出を行う自動化システムで、1モジュールあたり最大400本の工具が収容可能。工具マガジンの数やシステム構成など、ユーザーの生産形態に合わせ柔軟にレイアウト設計・変更できる。ガントリ構造の採用で、フロア設置方式と比べ約22%の省スペース化も果たした。
多品種生産の自動化需要が高まるなか、工具交換の段取り作業や工具寿命の管理などの課題をCTSで解決したい考えだ。工具情報の一元管理も可能で、加工計画と連携し工具を搬送することで寿命切れなく計画通りの生産を実現。使用する工具をツールセットアップステーションに搬入するとロボットが自動で工作機械のマガジンに搬送するため、加工を止めずに工具の段取り作業を行える。
CTSについて同社は、「自動化システムの需要の高まりにより今後さらに効率的な運用・管理が必要になるが、工具を搬送するツールハンドリングでさらなる生産性向上を強く支援する」としている。
(2021年8月10日号掲載)