山善TFS支社がFA・SIer会開催、2割の新しい仕事を
- 投稿日時
- 2025/07/18 09:00
- 更新日時
- 2025/07/18 09:00

山善トータル・ファクトリー・ソリューション(TFS)支社は6月19日、「山善FA・SIer会総会」をびわ湖大津プリンスホテル(滋賀県大津市)で開催。正会員21社23人、準会員19社25人が参加した。
始めに中山勝人専任役員TFS支社長が業績報告と方針説明を行った。 中山支社長は「24年度のTFS支社の業績は残念ながら昨対をわずかに割り込んだ。要因としては工作機械関連の市場環境が悪くMP課が微減したほか、一昨年にあった大型案件が建設・設備課になかったこと。ただしME課、FA課ともに順調に伸びている」と分析した。また自動化案件については前年から大幅な伸びを示す。「EVの電池関連の受注などが奏功し名古屋支店が大きく売り上げに貢献したほか、他支店も建設機械関連での大型受注を獲得した」とし、昨今注力するAMR関連のニーズの高まりも語った。協働ロボットの受注に対しては安価な中国製に押された面もあったというが「付加価値の高い提案についてはしっかり受注出来ている。価格競争に陥らない高付加価値市場を引き続き狙う」と力を込める。その後、デジタル融合営業戦略が効果を上げていることも報告した。
■半導体ソリューション支店新設
今期の方針として「トランプ関税などの問題、半導体へのテコ入れ、賃金の上昇、人口減少、AIの進化、自動化・省人化の進化など外部環境が大きく変わっている」と前提認識を話し「『現状維持』では必ず衰退する。『支社全員』が情熱・スピード感を持ち『2割の新しい仕事』で発展しよう」との今期目標を掲げた。具体的な施策として半導体ソリューション支店を設置。「人数を6人に強化し、中国現地スタッフ3人を加えて伸びる半導体業界にしっかり提案する」。半導体のほかFPC市場、生産・販売物流とヒューマノイド、建設機械、電子部品・EVなどをターゲット職種にアプローチを強化。今期の自動化受注目標は前年比10%を超えるものに設定。「こうした施策を実施するにはエンジニアリング力の最大化が重要でありFA・SIer会各社と協業することで新業種・新分野の受注を目指していく。また発注という形で会員各社に貢献したい」と呼び掛けた。
その後、役員の選任が行われ昨年に引き続き会長に中西功帯氏(中西機械代表取締役)、副会長に奈良清二氏(マトロ会長)、会計に坂田真志氏(ユニテック社長)が決定。
中西会長は「会社を興して38年になる。最初はA地点からB地点にモノを動かすようなものだったが、お客様から『あれも出来ないか』『これも出来ないか』とご要望が出てくる。これに応えることで会社はステップアップしていく。そしてお客様の要望を先回りして『これはどうですか』と良い案や代案を出すことも重要だ。もう一つ重要なのは為替、関税、物価高・人件費高騰など外部要因が目まぐるしく変わる中、代金は上げるときは上げる、下げるときは下げる。柔軟性を持たないと経営が厳しくなる」と挨拶した。
TFS幹部の紹介も行われた
(日本物流新聞2025年7月10日号掲載)