水素活用でCO2削減目指す
デンヨー(白鳥昌一社長)は、主力製品の可搬形発電機において燃料電池の実証実験を5月より開始する。
同社は環境省のCO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業の採択を受け、令和元年度より技術開発を進めており、これまでトヨタと共同で燃料電池電源車を開発、実証を進めている。
今回開発した燃料電池式可搬形発電装置は、エンジン式発電機と同様、容易に移動が可能。「土木・建設工事など移動する現場、災害発生時の生活電源、テレビ中継や各種イベントなど任意の場所で電力供給が可能。発電部には豊田自動織機の燃料電池フォークリフトに使われている燃料電池システムを可搬形発電装置用に活用しており、燃料電池から出力される直流電力を交流電力に変換する燃料電池専用パワーコンディショナーを新たに開発し搭載した」(同社)
実証実験では、エンジン発電機と比べて、様々な負荷機器への影響、CO2の排出削減量など燃料電池式可搬形発電装置ならではの効果などを検証する。「燃料電池式可搬形発電装置の開発を通じて水素の需要拡大、再生可能エネルギーの利用拡大へも寄与できるものと考えている」(同社)。
(2021年4月25日号掲載)