パナソニックコネクト、溶接機2機種
- 投稿日時
- 2022/09/28 09:00
- 更新日時
- 2024/08/19 13:17
国立科学博物館「未来技術遺産」に
パナソニックコネクトは9月6日、過去に発売した溶接機2機種が、国立科学博物館の「令和4年度 重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」に認定されたことを発表した。認定されたのは1985年発売の「トランジスタインバータ制御CO2/MAG溶接機(YD-350HF)」と、2000年に発売した「フルデジタル直流TIG溶接機(YC-300BM1)」。
YD-350HFは、世界で初めてトランジスタインバータ制御方式を採用したCO2/MAG溶接機。溶接電流波形を高速制御することで、アークスタート性能を大幅に向上させるとともに、シールドガスに活性ガスを用いるCO2溶接の課題であった多量の大粒スパッタの大幅な低減を実現。薄型溶接の高品位化へのニーズに応えるインバータ制御方式の普及の端緒となった溶接機として、このたび認定に至った。
YC-00BM1は最初期のフルデジタル設定・制御方式の溶接機。それまで主流だったアナログ方式では最適な設定条件の再現性が低いという課題があったが、フルデジタル方式により、溶接施工条件を正確かつ詳細に再現することが可能となった。現在では国内外において多くの溶接機メーカーがフルデジタル方式を採用している。
「溶接施工条件を正確かつ詳細に再現できるフルデジタル化の流れを創出した製品としての重要性を認められ、未来に引き継ぐべき重要科学技術史資料として登録された」(同社)
「未来技術遺産」は国立科学博物館が、科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的に、平成20年度より実施している重要科学技術資料の登録制度。
パナソニックグループとしては、令和4年度に認められた3件を含め、計14件が登録されている。
(2022年9月25日号掲載)