インタビュー
TAMAYURA 執行役員 EC事業本部長 兼 商品本部マネージャー 島 大輔 氏
ワークウェアと融合する「コシノジュンコ」の世界観
- 投稿日時
- 2026/03/11 09:00
- 更新日時
- 2026/03/11 15:46
パワフルなファン付ウェアで暑熱対策強化
作業服やユニフォームの開発・販売を幅広く手がけるTAMAYURAは、世界的なデザイナー、コシノジュンコ氏のデザインによるワークウェアブランド「Mr.JUNKO WORK WEAR(MJWW)」を2024年7月から販売している。昨年の大阪・関西万博でも、かつて70年に開催された大阪万博でもスタッフ用ユニフォームを多数手がけたコシノ氏だが、ワークウェアのデザインは初めて。コシノ氏とともに挑んだTAMAYURAの島大輔執行役員にMJWWの魅力を聞いた。

――「Mr.JUNKO WORK WEAR(MJWW)」の発売から1年半ですが売れ行きは。
「想定を上回る順調さですね。定番商品の売れ行きがよくて、その派生として別注品もよく売れています。中でもコーポレートカラーを取り入れられる法人向けの別注が特に大きく動いていて、ワークウェアで差別化や福利厚生を図ろうとする企業が、中小企業を含め増えています。業界で多いのは建築・建設、運送、製造。運送は特に人に見られる仕事ですので看板代わりでもある。胸元のフラップの色や生地自体を変えたり…、チャコール×シルバーやレッド×ブラックなど、細かく対応しています。もちろんコシノ先生側のチェックも通りますので、MJWWの高いデザイン性は保たれています」

MJWWのハイパーブリーズポロシャツ(画像はネイビー)
――ファン付ウェアも昨年から展開されています。
「昨夏から熱中症対策が罰則付きの義務化となり、法人向けのファン付ウェアの売上が大きく伸びました。今年は空調デバイスをパワーアップ。取り入れやすいブラックとシルバーの2色を用意します。フードが着脱可能で、被れば風が頭まで巡り、フードの下にヘルメットをかぶっても涼しいです」
――風量アップで冷却能力も申し分ない。
「デバイスサイズと稼働時間を維持しながら、36Vで最大風量毎秒123リットルまでスペックアップ。充電時間は2.5時間ですが、24V(風量毎秒82リットル)との稼働を組み合わせれば昼休憩の1時間の充電で1日もつような計算です。色もMJWWカラーのオレンジでスタイリッシュ。水洗い可で、入り込んだ粉塵を洗い落とせます。羽根も進化しました。柔らかく、しなる素材を採用し、割れのリスクを軽減しました。また、ファンをサイド寄りに配置し、車やリフトに乗る際に干渉しません。アイスポケットを背中に設け、保冷剤を入れる事で効率的に冷やせます」
――夏場の強い味方に。
「MJWWの夏の新作は『ハイパーブリーズポロシャツ』。シースルー素材のように透けますが、着ると透けない特殊な素材を採用しています。通気性が非常によく、ファン付きウェアのインナーとしても好適。張りのあるしっかりした素材できちんと感があるのが魅力です。今夏のトレンドは間違いなくファン付きウェアですが、このポロシャツだけでも十分涼しいくらい。カラーラインナップはネイビー・カーキ・ブラックの3色。展示会では紹介済みで、発売までお楽しみにお待ちください」

陽にかざすと青空まで透ける「ハイパーブリーズポロシャツ」。圧倒的な通気性が一目瞭然
■デザインに呼応する機能美
――コシノジュンコさんにとって初めてのワークウェアのデザイン。デザインと機能性の両立は。
「お互いの知見とこだわりをとことん形にしていきました。例えばアクションカット。作業する人が一番使う肩甲骨の可動域の部分にアクションカットを入れ、動きを妨げません。また、裏地をつけたり、胸元やジッパーの引手、バックなど細部へのロゴの配置や、コシノ先生のコンセプトである『対極』をあらわす赤や黒の大胆な差し色など、従来のワークウェアの概念を覆すこだわりがちりばめられています。胸ポケットや背中にステッチカラーを施すなど細やかなデザインにも刺激を受けました。パンツにおいても、カーゴとジョガーの2タイプでシルエットが違っていて、カーゴは細身スタイルで、ジョガーは立体的できれいに穿け、太もも横のポケットの位置も手がすぐ届く絶妙な高さに。どちらも裏ポリプロピレンによる調温効果で、一年通して快適な温度で着用していただけます」
――求められる機能と美しさを追求した。
「現場の人に喜ばれるデザインというのは我々がよく知っているところですから、それをコシノ先生に伝え、デザインに落とし込んでもらいました。価格面では少しギャップが生じる場面もありましたが、ワークウェアとして『手に取りやすい価格』であることは大切にしたいところでした。そんな思いを共有しながら話し合いを重ねる中で、コシノ先生にもあたたかくご理解いただき、従来使ったことのある生地を採用したりと、ワークウェアの豊富な知見を活かし、価格と新たなデザインを両立しました」
(日本物流新聞2026年3月10日号掲載)