インタビュー
ハセガワモビリティ株式会社 代表取締役社長 長谷川 泰正 氏
- 投稿日時
- 2025/10/16 09:23
- 更新日時
- 2025/10/16 10:05
YADEA、電動スクーター「PORTA(ポルタ)」将来は日本でアセンブリーも
――YADEA西宮北口のオープンやPORTA発売の率直な感想は。
「表参道店でも道路交通法や安全性についての質問が多く寄せられています。販売だけでなく、法規や安全性を伝える拠点があることが、短期的な販売数よりも長期的な社会実装につながると考えています。大阪市内での出店も検討しましたが、修理コーナーや多様な機種の展示にはスペースが必要でした。利便性を考えた結果、西宮北口が最適解でした。周辺にシェアライドが少ないのも利点です」

――PORTAを日本仕様にスムーズに仕上げられたのは、製造業を母体に持つ強みでは。
「海外メーカーと取引すると『日本は厳しすぎる』と言われることもありますが、YADEAは当社の要望をしっかり聞いてくれました。長谷川工業から品質管理スタッフを派遣し、YADEAの品質管理部門と直接やり取りしています。メーカー同士だからこそ、分かり合える部分が多いのです」
――YADEAの工場に長谷川工業の製品が使われる可能性は。
「YADEAは10工場を持っており、当社のはしごや脚立が使われることを大いに期待しています。同じアルミ製品を扱っており、溶接などで当社のノウハウを提供できる部分もあります。将来的に日本で組み立てを行う場合には、長谷川工業が協力できることもあるでしょう」
――今後の展開は。
「電動モビリティは都市型で注目されていますが、私たちは地方での活用も目指しています。ローカル路線バスの廃止などで移動が困難になった地域で、社会課題の解決に役立てたいと考えています」
(日本物流新聞2025年10月10日号掲載)