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インタビュー

ダイヘン FAロボット事業部 企画部長 拝野 栄二 氏

投稿日時
2025/11/26 17:35
更新日時
2025/11/27 12:56

国際ロボット展出展社インタビュー
物流業界や狭スペースの自動化に新型AMR
8キロに可搬質量増やした協働ロボットも

「限られたスペースにも高度な自動化を」と、国際ロボット展のコンセプトに掲げたダイヘン。中小企業の現場にとってスペースの少なさは大きな制約だが、そのままのスペースでも人からロボットへ置き換えできる提案を揃える。

新製品として可搬質量を4㌔から8㌔に上げた協働ロボット「FD-VC8」を出展。高い軌跡精度と耐ノイズ性を求められるTIG溶接も、高品質に仕上げられるアーク溶接に最適な協働ロボットだが、可搬質量を上げ、従来機より1.4倍のロングリーチでハンドリング用途としての可能性も広げた。フットプリントを大幅に削減し、狭いスペースにも設置可能。新型AMR「AiTran500」の上に協働ロボットFD-VC8を載せた移動ロボットも出展し、移動を伴いながらの大型構造物をイメージした溶接デモや工程間搬送と工程自動化の両立を実現した組立デモを行う。

「当社の強みである溶接は、種類が多く周辺機器との組み合わせが面倒なため、我々も中に入り産業ロボットでも協働ロボットでも一緒にテストし条件出しもしていく。ハンドリング用途でも同じ姿勢で取り組みたい」とFAロボット事業部 拝野栄二企画部長は語る。

搬送ロボットAiTranの提案も豊富に用意する。「物流倉庫から荷物を持ってきて作業する動きと、アームの組立てを模擬するデモを披露する。産業ロボットがアームの部品をAiTranに載せ、組立ロボットまで運び完成後に再びAiTranに載せて回る」と説明。新型となる「AiTran500」は「旧機種より中身の構成をシンプルにしたため、コストダウンできお求めやすい価格になった。その技術を応用して今後、可搬質量を拡大させるなどラインナップ拡充も計画している」とし「AiTranと協働ロボットの開発に非常に力を注いでいる。国際ロボット展ではその結果を披露するので実際に見ていただきたい」と期待を込める。

「物流倉庫へのPRも積極的に行う。トラックへの積み込みやカゴ台車の牽引は狭いスペースでの位置決めが求められる。そういう部分にAiTranは非常に有効な手段になる」。またAiTranの最近の引き合いについて「食品の原材料の搬送といった重量物など、これまでなかった業界でも声をいただいている」と手応えも語った。

ダイヘン_AiTran500(牽引かご持ち).jpg

AiTran500(牽引仕様)