1. トップページ
  2. インタビュー
  3. DMG森精機 AM部 AM技術営業グループ グループ長 萩森 紗季 氏

インタビュー

DMG森精機 AM部 AM技術営業グループ グループ長 萩森 紗季 氏

投稿日時
2025/03/17 09:00
更新日時
2025/03/17 09:00

メーカー兼ユーザーとして利用広げる
金属3Dプリンターは切削型工作機械の構造に

複合旋盤ベースのDED方式の「LASERTEC 3000 DED hybrid」を紹介する萩森紗季グループ長。伊賀事業所を経てここ東京グローバルヘッドクォータ(GHQ)勤務は7年目。受注時や納品時に開く社内懇親会や都内の美術館巡りを楽しむ。

DMG森精機は昨年、2種類の金属3Dプリンターを相次いで発売した。レーザー発振器を最大4台搭載できるパウダーベッド方式の「LASERTEC 30 SLM 3rd Generation」と、最大加工長さ2821㍉のDED(Directed Energy Deposition)方式の「LASERTEC 3000 | 3000 DED hybrid 2nd Generation」だ。同社は、技術成熟度が高く実用化レベルに達していると言われる2種類の方式を、工作機械業界で唯一ラインナップしている。

ただし、昨年発売したLASERTEC 30 SLM 3rd Generationはこれまでと大きく異なると同社AM部AM技術営業グループの萩森紗季グループ長は話す。

「新機種は(切削型)工作機械の構造をもつ。つまりフレームが鋳物で駆動はボールねじ。それによって高い位置決め精度と剛性がもたせられる。熱収縮を考慮して精度を高めた」

DMG森精機は金属3Dプリンターのユーザーでもある。自社の工作機械やロボットにAMによる造形部品を採用してきた。「部品によっては3Dプリンターでつくった方がコスト・人件費・リードタイムで利点がある。逆なら採用しない」と萩森グループ長は明快にその理由を話す。これまでの部品は切削や板金での加工を想定して設計していたが、同社ではAMも加味して設計するようになった。今後は1製品に少なくとも1部品はAMによるものを使う計画にある。

■両タイプとも大型へ

4年ほど前から国内2拠点にAMLab&Fabを開設し、AM受託加工サービスを展開する。その目的の1つとして技術のシェアリングや社会貢献がある。3Dプリンターの利用を検討する個々の顧客に対し、AM加工でリードタイム・コストでメリットが出せるのか、パウダーベッド方式とDED方式のどちらが適するのか、あるいは5軸の切削加工がいいのかといったことを検証する。萩森グループ長は「Labへの相談は毎週寄せられる。Labを含めたこうした数年間の取り組みが当社の3Dプリンターの受注につながっている」と言う。

AM部はグローバルで2030年に100億円以上の販売を目指す。今後の3Dプリンターの開発は両タイプとも大型化の方向にあるという。

「大型化の需要は米国で先に出てきたが、日本でもニーズがある。AMはコンポーネンツとして非常に重要な分野、引き続きお客様のニーズにお応えしながら成長していきたい」

14面DMG森精機・金属3Dプリンターは切削型工作機械の構造にP2wst_Lasertec_3000_DED_hybrid_skyline_bauteil(DED方式の金属積層造形適用事例として、ドローバーのワーク写真).jpg

工作機械の主軸に使うドローバーはLASERTEC 3000 DED hybridで仕上げた。

(日本物流新聞2025年3月10日号掲載)