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けんかっ早いけど人が好き Vol.107 岩貞るみこ氏(自動車評論/作家)

投稿日時
2025/10/24 16:26
更新日時
2025/10/24 16:28

感染症対策

喉元すぎれば熱さを忘れるとはよく言ったもので、あれほど暑くてたまらなかった夏も、今や「そうだったっけ?」という状態。すっかり秋である。ただ、ここからは感染症に要注意である。なんたって今年はスタートダッシュがすごい。夏真っ盛りからコロナが増えてきたし、インフルエンザも尋常ではないペースで暴れているらしい。罹患したところで命まではとられないものの、熱やらなんやらの諸症状はつらい。感染症で寝込むほど人生の時間を無駄にするものはないのである。

先日の講演会では、事前のコロナ検査が再開されていた!

対策はずばり、手洗いだ。一に手洗い、二に手洗い。三四はなくても、五に手洗い。病院で取材していたときは、現場の医師も看護師もしょっちゅう手を洗っていたし、給食センターで給食を作る人たちも、ひとつ触ったら必ず手を洗ってから次のものに触れるらしい。こちらは感染性胃腸炎対策である。

以来、私もアライグマよろしく手を洗いまくっている。洗えないときのためにカバンにはアルコール入りのウェットティッシュを入れていて、とにかく手をぴっかぴかの状態にしている。こうして手がいつもきれいなのはいいけれど、最近は、手がべたつくのが気になるようになってきた。

食事の前はもちろんだが、後も手を洗わないと気が済まない。友人とランチをしたあとはそのまま話しこむのだが、気が付くとカバンからウェットティッシュを取り出して手を拭いている。しかも念入りに。どのくらい念入りかというと、一本一本の指にウェットティッシュを巻き付けてぐりぐりと拭くくらい。友人は怪訝そうな顔で私の行動を見つめているものの、ああ、もうやめられないんですう。ただ、レストランなどで指を拭いたウェットティッシュは、持参したビニール袋に入れて持ち帰るようにしているので許してほしい。

正直なところ、私の手への執着は、病的一歩手前といっていいだろう。いや、すでに病的なのか? だけどスマホがべたべたで、しかも感染症をもらっちゃって寝込むくらいなら、手を拭きまくったほうがいいような気がする。そうか、私一人がやっているから浮くのか。みんなでやれば怖くない。どうぞみなさん、ごいっしょに。感染症対策は、手洗い手拭きから!

(日本物流新聞2025年10月25日号掲載)

岩貞るみこ(いわさだ・るみこ)

神奈川県横浜市出身。自動車評論のほか、児童ノンフィクション作家として活動。国際交通安全学会会員。最新刊に『こちら、沖縄美ら海水族館動物健康管理室。』(講談社)