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Closer、パレタイズロボ数あれど「トップレベルの使いやすさ」

投稿日時
2026/01/26 13:07
更新日時
2026/01/26 13:10

つくば市に新工場稼働

自動化関連の展示会を覗くと、協働ロボットを使ってパレットに段ボール箱を積み上げるパレタイズシステムをあちこちで見るようになった。だが、このシステムはひと味ちがう。段ボール箱とパレットのサイズを入力すれば積みレイアウトと段構成を自動生成してくれる。それでいてシステムは小型で省スペース、省スペースなのに高く積める。

ファナックの30kg可搬の協働ロボットを用いた小型パレタイズロボット「Palletizy」を紹介する樋口翔太社長

2021年設立のベンチャー企業、Closer(クローサー)が開発したPalletizy(パレタイジー)だ。筑波大学大学院知能機能システム学位プログラム(博士後期課程)在学中の樋口翔太社長は中小規模の工場をターゲットに開発したと言う。

「中小規模の工場は、お客様が自らティーチングしたりPLCProgrammable Logic Controller=モーターやセンサー、スイッチ類の制御装置)を入れたりするのは難しいので、そこをカバーするユーザーインターフェースを作って日本のパレタイズロボットの中ではトップレベルの使いやすさを実現した」

食品、化粧品、医療、化学、包装資材、物流業界の大手・中堅企業に2年ほど前から納入し、2025年は前年比で4倍の売行き。2年後には累計100台の納入を目指す。

筑波大学内の開発・製造拠点(つくば市)に加え、257月に同市内にあるマルチテナント型物流施設内に新工場を稼働した。両拠点をあわせて150坪(約500平方m)の広さを確保し、増産に備える。正社員に限るとわずか15人の若いSIerだが、プレシリーズAラウンドで42千万円の資金を得たことで実現した。

投資家からの高評価はどのようにして得られたのか。

「大手企業を中心に納入実績があり、システムは細かなティーチングが不要。ありそうでなかったソリューションを生み出せた」と樋口社長は考える。加えて「パレタイズでお困りのお客様は多く、市場規模の拡大が期待できる」とポテンシャルの高さもあげる。

■フィジカルAIで操作簡単に

同社はPalletizyのほかにスカラロボットを用いた小袋移載ロボット「PickPacker(ピックパッカー)」も開発した。こちらは惣菜工場などをターゲットとし、バラ積みされたわさびや麺つゆなどをピッキングする。3Dカメラを使いAI・ディープラーニングベースの画像処理で実現した。

両製品に共通するのは高度なソフトウェアの利用だ。

「今やフィジカルAIが話題にのぼっているが、新しいソフトとハードの組合せを当社は設立当初から開発してきた。これはロボットにうまく適合し、アームは柔軟に動き、操作は簡単になる」

サポート体制のいっそうの強化を急ぐ。

1面【扉の先】ロボットSIer・CloserP2.jpg

100坪の新工場で組立、出荷前テスト、アフターサポートを行う。

(日本物流新聞2026125日号掲載)