連載
工業系YouTuber【なんとか重工とんこつ】
卓上旋盤を複合機化してみた
- 投稿日時
- 2026/01/23 15:00
- 更新日時
- 2026/01/26 08:59
ファザーマシン2/Chapter64
みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。
今回は、「卓上旋盤複合化編」をお送りします!

こちらが製作したミーリング軸です
卓上旋盤を購入して約1年。パワー不足で普通旋盤よりも時間が膨大にかかることを除けば、コンパクトなわりにそこそこ削れるので、かなり満足していました……が、ただKTMのモタード化であったように、たまに壁にぶち当たることもあります。
通常旋盤は、X軸とY軸、それにワークを回転させる主軸がついた、とてもシンプルな構成です。シンプルが故にできないこともたくさんある。
特に「芯からズレた穴あけ」とか「ちょっとしたミーリング」は、ものづくりをする上で必要になることがとても多いです。
ワークが回る旋盤、工具が回るフライス盤。これらは似ているようで全く似ておらず、お互いの短所を補完し合う関係。なので、旋盤を買うとフライス盤も欲しくなる…という現象よくあります(笑)。
でも、置き場所も予算も無限じゃない。なら機械にも改善は必要。ということで今回は、卓上旋盤にミーリング軸を追加します!
改造内容は至ってシンプル。スピンドルを追加して、刃物台に取り付けるだけ。まずはスピンドルの選定から。回転数を細かくいじるわけではないので、安価なDCモーターをアリエクスプレスで購入しました。
ただのモーターじゃなくて、先端に工具が取りつけられるようER16になっているスピンドル。最高回転数1万2000回転で、コンバーターもセットなので配線すればすぐに使えます。本来の用途は…おそらくCNCフライスかと…?
■位置決めが難しい!
刃物台に取り付けるためのブラケットは、まず3Dプリンターで試作して問題がないことを確認。形が見えたら金属で本番です。
まず旋盤で鉄の丸棒へ旋盤穴あけ。今回は溶接するのでSS400を使用します。その後ボール盤で、スピンドルに取り付けるためのボルト穴を加工していきます。
さらに刃物台に固定するためのSS400の板を溶接。これら部品、位置が重要なので予め接着してから溶接しました。…が、それでも熱による溶接歪で少しズレてしまいました。ここは反省点。
本来の工程では、下穴あけた状態で溶接して、最後に仕上げするべきでした。思い付きでやった企画でしたが、思ったよりも上手くいって、ワーク端面の円周、円筒部への穴あけも可能になりました。
軸付き砥石を取り付ければ研削もできるので、低剛性の機械でも焼き入れ鋼の加工もできます!
ただ、エンドミルを使ったミーリング加工は、小径工具でないと各所のたわみで振動がすごかったです。本物の工作機械の足元にも及びませんでした(笑)。
部品選定や固定方法など考えることが多く、撮影前の準備が大変でした。作る方も機械加工・溶接・電子工作と盛りだくさんでひとまずうまくいってホッとしました。
ちょっとしたことですが、また加工の幅が広がりました。動画公開後に視聴者の方が、「真似して作りました」と連絡をくれたもの嬉しかったですね。ユーチューバー冥利に尽きます。
次回もお楽しみに!
(日本物流新聞2026年1月25日号掲載)
工業系YouTuber【なんとか重工】とんこつ
工業系YouTubeチャンネル【なんとか重工】を、相方のケロと2人で運営。旋盤やフライス、マシニングに溶接機、3Dプリンターなどを活用して自分たちが作りたいモノを作るチャンネル。登録者数は13.6万人(2026年1月23日現在)