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ファザーマシン2/Chapter40

投稿日時
2025/01/24 14:06
更新日時
2025/01/24 14:28

製造業における動画制作 その3 【炎上対策】

みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。

今回は、「製造業における動画制作その3」をお送りします!

モノづくりを発信する上で、まず注意しているのはやはり「炎上」です。製作物の炎上はもちろん、社会的な炎上にも十分気を配っています。工業系として情報を発信している以上、正確で誤解のない伝え方が求められます。

以前はネクタイ姿でやってました(笑)

とはいえ、全ての知識を完全にマスターしているわけではないので、動画公開後に視聴者からツッコミをいただくことも少なくありません(特に私の動画)。プロモーション、いわゆる案件動画の場合は特に注意が必要で、公開前にクライアント側のチェックが入ります。

しかし、どうしてもカットできない場合や再撮影が難しい場合には、泣く泣くテロップ修正で対応することもあります。

次に注意しているのが「安全対策」です。モノづくりには危険がつきもので、撮影に夢中になっていると事故のリスクが高まります。そのため、なるべく安全に、怪我をしないよう細心の注意を払っています。機械や工具の取り扱いには十分注意し、必要に応じて消火器の準備や保護具の着用など、基本的な安全対策をしています。

あとは「リスク管理」にも気を配っています。工場内で図面などの機密情報が映り込んでしまう場合、モザイク処理を施しています。また、展示会などで来場者の顔にモザイク処理をする場合もあり、この作業で心が折れそうになることもあります。ただ、最近は編集ソフトの進化により、作業負担が軽減されかなり助かっています。

安全意識への配慮も欠かせません。特に訪問先の工場では「軍手をつけたまま作業している場合」など、リスクのある作業が行われていることがあります。軍手は回転工具の巻き込み事故につながる危険性があるため、本当は推奨されません。

とても言いにくいのですが、安全のため軍手を外していただくようお願いするか、画角を工夫して映らないようにしています。ちなみに会社員時代の師匠は、軍手をつけたまま普通に旋盤を回していました。

■安全対策を万全に!

こうした安全意識の徹底から、撮影時の服装も変わりました。元々はシャツとネクタイがトレードマークでしたが、ネクタイで工場内を歩き回るのは危険ですし、作業のたびに外すのも面倒なので、私はホワイトシャツとグレーベスト、ケロさんはピンクシャツと蝶ネクタイにエプロンというスタイルに変更しています。

また、訪問撮影の際はクライアントの要望にバランスよく応えることも意識しています。

工場に行くと「これも撮ってほしい」「あれも映して」と言われることが多いのですが、データ量が膨大になるだけでなく、編集作業も大変になるため、動画の趣旨と関係ない場合はノーと言うようにしています。動画が長くなりすぎて伝えたい内容がぼやけてるからです。

とは言うものの逆に「必要なカットが本当に全部撮れているか?」と、帰宅後に映像を確認するまで毎回ドキドキしています(笑)。

正しい情報と安全対策を重視しつつ、視聴者の皆さんに楽しんでいただける動画作りを心掛けています。次回もお楽しみに!

(日本物流新聞1月25日号掲載)

工業系YouTuber【なんとか重工】とんこつ

工業系YouTubeチャンネル【なんとか重工】を、相方のケロと2人で運営。旋盤やフライス、マシニングに溶接機、3Dプリンターなどを活用して自分たちが作りたいモノを作るチャンネル。登録者数は12.8万人(2025年1月24日現在)