連載
ファザーマシン2/Chapter2
- 投稿日時
- 2023/06/26 16:16
- 更新日時
- 2024/10/09 17:11
働きたいカイシャが無い!
みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。今回は、私の青年時代について書いていきます。
小学校では3クラス、中学ではクラス数が倍の6クラスとなり、それまで目立ちたがりだった私にも、ようやく羞恥心が芽生えました。
そんな私が選んだ部活は、友人が入るという理由だけで選んだ卓球部。運動神経は良かった方なので、なんでも人並みにはこなせていました。が、とにかく不真面目で、一応3年間続けましたが、結局上手いのか下手なのかよくわからないポジションでした。
そしてやはり思春期は難しい。私も例外ではなく、イライラして母に当たったり、遊ぶ金欲しさに母の貯金箱からお金を盗み、兄に見つかって、ボコられた経験も……。あ、余談ですが、私の妻は中学時代の同級生です。当時はお付き合いしていませんでしたが。
中学3年生になると、部活も引退し、受験勉強に励むはずが、何故かギターに夢中に。勉強すると約束しエレキギターを買ってもらいましたが、勉強せずにギターを弾く日々が続きました。
そんなある日、高校受験という大イベントが迫っているにも関わらず、遊び惚けている私を父が連れ出します。今でこそ仕事の話などでいろいろ話すようになりましたが、当時は思春期だったこともあり、ほとんど会話はなかったです。
近くのコロッケ屋に歩いて行き「お前、どうすんの?」と、言われました。父は基本的に勉強や、進路に関しては口出しをしてきませんでしたが、この日は違いました。真相は不確かですが、恐らく母に頼まれたんだと思います。
その一言で我に返った私は、受験勉強に励み、無事高校受験に合格しました。ちなみに工業高校ではなく、普通科の普通の高校です。今となっては工業高校に進んでおけば良かったと思いますが、何故か普通科でした。
■バイトとギターに没頭
高校へは電車で1時間。軽音楽部に入った私は、1年生の文化祭でバンド演奏をしました。さぞ、モテたと思いましたか? 残念ながら男子校でした。
バンドのリードギターが学校を辞めると、私も部活を辞め、スーパーでバイトを始めます。バイト先で貰ったパンを学校で売るビジネスも展開しました。自由に遊ぶお金を手にした私は、ボウリングにカラオケなど連日遊びまくっていました。
朝は、毎日ギリギリの時間で学校へ行き、間に合わなそうなときはタクシーで向かい、授業はほとんど全部寝ていましたが、赤点だけはなんとか回避していました。そして高校3年生になり、ついに自分の進むべき道を決めるときがやってきました。
私の家では18歳になると家を出なければならないという決まりがあり、勉強が嫌いだった私には、大学へ行くという選択肢はありません。進路指導では就職を希望し、説明会で絶望します。
「働きたい会社がない!」
求人を出していた会社が悪い訳ではありません。私が就職について真剣に考えていなかったからです。当時の私はやりたいことこそなかったものの、やりたくないことは1つありました。それは接客業……これはスーパーのバイトを数年経験し、その難しさを知った私の断固たる決意です。
進学先が決まる友人、迫りくる卒業。焦った私は自暴自棄になりかけました。そんな私に父が救いの手を差し伸べ、1枚のパンフレットを手渡します。
「職業訓練校」。そう書かれていたパンフレットには機械加工やCAD、旋盤という見慣れない文字が書いてありました。
「ここで1年間勉強してこい!」
そう言われるがまま、製造業の道へ進むことになります。
(2023年6月25日号掲載)
工業系YouTuber【なんとか重工】とんこつ
工業系YouTubeチャンネル【なんとか重工】を、相方のケロと2人で運営。旋盤やフライス、マシニングに溶接機、3Dプリンターなどを活用して自分たちが作りたいモノを作るチャンネル。登録者数は11.4万人(2023年6月7日現在)